ご案内
絵に描いたモチのようなスローフード提唱をおこなっても、しょせんは机上の空論、現実社会がそれを許してくれない。
いまの日本では、年々、共働きが増えている。
当然だ。
共働きでないと住宅ローンも返せないし、子どもの教育費も捻出できない。
夫は残業につぐ残業、妻はパートに出るか、自分の仕事をもっている。
しかも子どもは塾通い。
一家団らんなど、したくたって、そうそうたやすくできるものではない。
といっても、いかに手軽だからといって、朝はシリアル、昼はハンバーガー、夜はレトルトのカレーやコンビニ弁当というのでは、いずれはカラダを壊す。
健康はなによりだいじだ。
生活全体を「スローフード化」できなくても、せめて、ゆっくり消化、吸収される食事を、なるべくゆったりととりたい。
ファストフードの食べすぎが生活習慣病の原因になっていることは、はっきりしているのだから。
手早くつくれてゆっくリ消化するパスタは理想的である。
そこで私が提案したいのは、「手早く料理ができて、消化はゆっくり」という食事のスタイルだ。
コンビニエンド&スロー、あるいはクイック&スローである。
共働きで、夫婦が交代しながら食事をつくろうとしても、それぞれ時間がないのだから、ゆっくり調理しているひまはない。
どうしたって料理のコンビニエンス化は避けられない。
ただ、その際、インスタントラーメンなどのような消化吸収の早いファストフードはなるべく避け、同じように手早く料理できて、ゆっくり消化するものをつくって食べようということである。
その点、トマトソースのパスタなどは理想的だ。
パスタは、歴史的にみれば街角の立ち食いソバみたいなもので、スローフードというよりファストフードというべきだが、パスタそのものの消化吸収はゆっくりだ。
しかも手早くつくれる。
ふだんからオリーブオイル、ニンニク、トウガラシ、缶入りのホールトマト、トマトピューレといった材料を用意しておけば、その気になったときに、手早く、健康的な食事がとれる。
トマトソースのパスタは、トマトの赤、オリーブオイルの緑、パスタの白からなり、ちょうどイタリア国旗と同じ色彩である。
じつは、この3色に意味がある。
赤いトマトに含まれるリコピンがいかにカラダにいいかは、後でくわしくお話しするが、トマトとならんでカラダにいいのが緑のオリーブオイルだ。
パスタに使うオリーブオイルは、私たちが食べている食用油の中でもっとも不飽和脂肪酸のオレイン酸が多く、健康によい。
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